詩、言葉

場末がありありと浮かぶとき

自転車の籠にはゴミが腐りかけ 着信音が間間透き通る 受話器の向こう側を無差別爆撃してる愉快なテロリストは教義も世界への絶望もない奴らだ 夕方にチャイムが夜を警告する下で子どもたちだけが無垢で賢しい笑顔を浮かべ、岸から岸へ自転車乗って揺らめきな…

ユートピア

今日もカンペキに整備された円環都市を流離う この先立ち入り禁止にぶち当たらない! 大地の蓋 社会に「煮物」は必要ありません 皆さん、あふれる煮汁をせき止めるのに精一杯 落とし蓋の下は、とてもよく煮えています 臭気がたちこめているけれど分かりゃし…

必然性と可能性、絶望

いつのまに空の青さは当たり前 星が瞬く夜空なく ときめきながら見上げてた 夢に生きてたあの頃は いつからだろう夢のない夜